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「見て見ぬ振りはできなかった。犬猫殺処分ゼロへ」EVERS LINK / 吉村義文

エバースリンク(EVERS LINK) / 吉村義文活動に専念するために。

動物愛護の活動に専念するあまり、経済的な問題も出てきました。丸一日、センターや譲渡先の方とやり取りしたり、高知県内や県外へも動かなければならない。

母と経営していたブティックも立ち行かず、就職活動もしていましたが、年齢も40歳を超えていたので就職先もなかなか決まらない状態でした。

そんな折、facebookを通じて「吉村さんが活動の量を減らすと、助かる子も助からなくなる」と支援してくださる人が現れたのです。

そこからグッズ販売を始め、支援者も増えてきたことで経済的にはギリギリですが、どうにか活動を続けられました。

2009年の活動を始める少し前に離婚しているのですが、後々考えたら、家族がいたら今の活動はできていなかったと思います(笑)

 

Facebookを通して全国に。

2014年頃からは「 Facebook」を通して発信し、徐々に全国から声がかかるようになりました。

女優で動物愛護活動も行なっている浅田美代子さんに「Facebook」に投稿した動画をシェアされたことをきっかけにさらに広がり、他の動物愛護団体ともつながるように。
そのときの動画「見つけてくれてありがとう!〜ある老犬のメッセージ〜」はYouTubeにアップし、わんちゃんホンポ、grape、petfunや各ブログなど多数のメディアに取り上げていただいています。

第三者譲渡で県外の人にも引き渡せるようになりましたが、最初は直接来高してもらう必要がありました。現在は、こちらから搬送したり空輸などで対応することもあります。

県外の譲渡希望者のほとんどが犬を直接見ていないため画像や動画、詳細を伝え判断してもらってます。

こちらも譲渡希望者と直接会えてないので、電話でいろいろと確認させてもらうと共に、個人情報の証明出来るものや飼育環境、自宅周辺の環境などを画像や動画で送ってもらってます。

※関西圏までは車で直接届ける事が多いですが、関西より遠い場合は空輸で送るようにしています。

 

 

エバースリンク(EVERS LINK) / 吉村義文怪我をした犬猫も
受け入れる体制を。

怪我をした犬猫がセンターに入っても5日間の保護期限があり、その間はどんな怪我をした子でも診察するだけで治療はできず、その間に死んでしまう子もいました。

県や市は「決まりなので仕方ない」で終わらせてましたが、僕は「どうにか期限内に治療を受けさすために」と働きかけ、現在は収容当日でも治療預かりとして引き出せるようになりました。

僕自身が治療費まで全て負担できる訳では無いので、光を当てることで支援してくれる人を募りました。
ありがたいことに、「治療費を出すから治療してあげてほしい」と連絡をくれる人や、「自分が引き取ることを前提に、医療費を出すので病院に連れて行ってください」という方達がいらっしゃいました。

そして、高知の動物病院「アリスペットクリニック(以下アリス)」が「動物愛護の活動に協力したい」と声をかけてくださりました。

おかげで、さらに裾野が広がりました。 アリスから「協力したい」と言ってもらえたときは、とても有り難く、嬉しい思いでした。
ただ、多くの犬猫が助かるほどに、アリスの負担も増えるので心苦しさも感じていました。

任せきりではなく、寄付を集めて運営していくため、2017年11月22日に一般社団法人「EVERS LINK」として形を整えました。

アリスと出会って連携を取り始めてからは、センターに入った当日にアリスで預かり、治療する流れができました。
そのおかげで、今まで助けれなかった子達を助けれています。

 

エバースリンク(EVERS LINK) / 吉村義文動物が好きだからこそ。

活動をはじめたときに、高知に犬の動物愛護団体のようなものがなかったので、とりあえず「自らが動こう」と思いました。

誰かにやらされているわけでもなく、自分が好きで勝手にやっている。だからこそ長続きしているんだと思います。

動物好きというのもありますが、ただ保健所に入っているだけで「殺処分」というものがなければ、今の活動はしていません。

殺処分の現実を知ったからこそ、「殺処分させたくない」と強く思いました。
殺処分されてしまった子たちも、みんな悪い子たちじゃありませんでした。知っている子たちが殺処分されていくのは、本当に辛かった…。

その子たちが殺処分されるのは、ただ「居場所がない」という理由だけなのです。

 

エバースリンク(EVERS LINK) / 吉村義文殺処分の問題と向き合い続ける。

殺処分されるまでの原因をたどると、解決していかなければいけない問題が山積みです。

「旅行に行くから」「大きくなったから」「いうこと聞かないから」「子供ができたから」など身勝手な理由で捨てる方もいます。
飼うからには、最後まで責任を持って面倒を見てもらいたい。

飼えなくなくなったら、すぐに保健所に行くのではなく、自分で引き取り手を探してもらいたいです。

飼い主さんが独居老人で病院や施設に入ることになり、飼いたいけど飼えないという事情でセンターに持ち込まれる子たちもいます。
高知は高齢化も進んでいてこういう事がますます増えると思うので、対応策も考えていかなければいけません。

そして、ペットショップの生体販売の問題です。
まともなブリーダーであれば問題ないのですが、中には子犬生産工場と呼ばれるような日も当たらないような場所で身動きも取れないまま、糞尿まみれの小さなゲージに入れられ、爪も伸びっぱなし、病気をしても治療もされずにいる子達がいます。そして、その繁殖犬は何度も交配させ、子犬を産ませているのが現状です。

ペットショップにとっては商品であり、物扱いなのです。売れ残れば、どうなるのかわかりません。でも、需要がある限り、何度でも繰り返されていくのです。

現在、僕が関わった犬猫は、老齢や病気で手術に耐えられないような状態の子以外は、すべて避妊去勢してマイクロチップを打っています。そして、その登録名を僕から変えない事が前提なので、何かあったときには、僕に情報が入ってきます。
※マイクロチップは獣医師会に登録します。
※市町村に行う畜犬登録はもちろん飼い主さんに登録名を変更してもらいます。

避妊去勢をすることで、数を増やすことを抑制できます。マイクロチップを打つことで、飼い主を特定することができるのです。

今は義務化されていないので、飼い主さんの選択が大切です。

特に高知県は今後、南海地震が来ると言われてます。そして今は豪雨災害も多くありますので、他人ごとではありません。

被害を受け離れ離れになってしまったとき、可愛い我が子たちを路頭に迷わすことのないよう、また再会するためにもマイクロチップの装着を推めます。

理想は、僕たちがしている活動がなくなること。
殺処分につながる要素を少しでも無くしていくために、これからも活動を続けていきます。

 

エバースリンク(EVERS LINK) / 吉村義文関わった子たちの幸せな姿を
見ることが何よりの喜び。

僕がいなくなれば、今の活動も無くなってしまうので、後に続く人も作らなければいけないと思っています。

今までは一人で活動している分、譲渡の活動に追われてしまい、他の活動があまりできていませんでした。

今後は殺処分を無くすための啓発活動も進めていきたい。自ら出向いて発信していくことにも力を入れていきたいと思ってます。この前の浅田美代子さん高知講演の二部では美代子さん、アリスの先生、そして僕と3人でお話しさせていただきました。

新しい飼い主さんから写真や動画を送ってもらって、引き取られた子たちが幸せに暮らしている姿を見ると何より嬉しいです。

「居場所がない」という理由だけで殺処分させたくない。

犬猫たちが当たり前に生きられるように、そして幸せに生きてもらうために、今日も自分ができることをがんばります。


編集後記

数年前まで犬猫の殺処分数が全国トップだった高知県。2017年度に高知県内で殺処分された犬の数は19匹で、10年前の1694匹から90分の1に激減しています。

取材の撮影場所には、吉村さんが命を救った犬たちがケージの中に集まっていました。吉村さんが来ると、しっぽを振り回し飛び跳ねてよろこぶ犬たちの姿が印象的でした。おかげで吉村さんはあっという間に土まみれに(笑)

居場所がないという理由だけで殺処分される現実に目を背けず、命を繋ぐために全力で活動されている吉村さんの真摯な生き方に感服しました。

吉村義文さんへのお問い合わせは、下記のボタンからご連絡ください。

Phone:090-8695-6797

Facebook:吉村義文

 

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