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【海辺のガラス工房 kiroroan / 植木 栄造】ガラスの美しさを引き立たせるモノ作り

【海辺のガラス工房 kiroroan】植木 栄造

独立するための方法を学ぶ

横浜にいた6年間は自分が作ったものを個展やギャラリーで置かせてもらったりしていましね。
「どうやって作ったものを売っていくか」とか「一人で窯を維持していくための方法」を勉強した時期です。
 
横浜の工房では6人くらいスタッフがいる状態で、それぞれがプロダクションの仕事もしながら、自分たちの創作もしてという形でした。様々な技法や経歴を持った方々がいたので、多種多様なやり方を見せてもらいながら覚えていった、その経験が今作っている作品に出ていますね。40歳の頃、そろそろ独立できそうな節目かな?と高知の幡多へ戻ってきました。
 
独立当初は、うまくは回らなかったですね。
地方でガラスをやっている人は独立するまでに販路を築いておくべきなのですが、取引先をあまり持たずに独立してしまったので大変な部分も沢山ありました。
 
吹きガラス屋は窯をつけっぱなしなので、付きっきりであまり外に出れなくなってしまう。付けっぱなしということは、それだけ燃料を食っているということ。何も作っていないのに燃料を食わしているわけにはいかないので、ガラス屋ってあまり離れられないんです。
 
当時「吹きガラス屋」は僕を含めて高知で2人しかいなかったんですよ。始めた頃には珍しいということでメディアの方にも取り上げてもらって。「吹きガラス体験」に市内や県外の方も含めていっぱい来てもらって、助けてもらいながらやっていました。
 
 
 
【海辺のガラス工房 kiroroan】植木 栄造

一瞬が勝負のガラス作り

ガラス製作にも様々ありますが、自分は「吹きガラス」が好きなんですよ。やってみて好きになった部分も当然あるんですけれど、溶けてるガラスが良いんです。素材として溶けている状態が、ただ「キレイ」。
 
作る上では、一瞬一瞬に勝負かけています。溶けている状態から形にするところまでは早いものだと5分位でできちゃうんですね。でもその間は止まれないわけです。じっくりものを考えることはできない。頭の中にあるイメージを忠実に作り出していく。高温から冷めてくるまでの作業。そこが一番魅かれますね。
 
一般的に良いものはじっくり時間をかけてかけてできていて、あっさり出来たものには価値がないじゃないですか。
でもガラスの場合は、サッとできるところに価値があったりするんです。ガラスで時間をかけたモノって、「時間がかかっている」というのが見えちゃうんですね。溶けている状態からイメージしていることを綺麗にスムーズにできているモノは、すごく「納得できる」。いわゆる良いモノなんです。そこが吹きガラスの魅力なんですね。
勢いはかなり大事です。迷ったら終わりですね。本当にコンマ数秒のところが大事なんです。
 
作る上で大切にしていることは、人が見て「キレイ」という部分だけはやっぱり売る以上は守んなきゃいけないなと思って意識しています。透明感のキラキラも含めて。その中で、作家としてのクリエイティブな部分を突っ込んでいく。あとは使って比較的使いやすいモノ。作っているモノは食器がメインになりますから、「昼にも夜にもあの食器を使いたくなる」。そう思ってもらえるモノにしたいなと思っています。
 

 

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